招かれざる客
夏真っ盛り
我が家の周りには結構な森林があり、四方八方からいろんな虫の鳴き声が響いてきます。
情緒溢れると言えば聞こえはいいですが、蝶々すら気持ち悪いと思う虫嫌いの私は不安で仕方ありません。
大人だけなら網戸をピタリと締めて我関せずとしていられるのですが、やんちゃ盛りの息子はベランダと部屋を行ったり来たり。
網戸をシャッ!と開けてはそのまま放置。。。
その度いそいそと閉めに行くも、またシャッ!!!(;ω;)
先日の夜、また網戸が開いてる事に気付き慌てて閉めに行くと、
バチッ!
と何かが腕にぶつかりました。
悪寒と共に嫌な予感が…
その瞬間、バチバチバチバチッ!!!と爆ぜるような音をさせながら、大きな蝉が乱入して来ました:(;゙゚'ω゚'):
もう夜中に窓も開けっぱなしでいい大人が大絶叫しましたね。
近隣の皆様、びっくりされたでしょう…すみませんでした…
そして半狂乱の私を尻目に、奴はテレビ台の陰に腰を据えて、たまにジッジジッ!と羽を震わせるんです。(ホラーですよ…)
もう本当に泣きたかった!
旦那の深夜帰宅がこれ程恨めしかった事はありません。
素手ではいけない。
テッシュを使っても絶対無理。
箸か何かで摘むのも自信ない。だって手が震えてるから…。(万が一にも潰したら失神するかも)
怯える私。
戸惑う息子。
牽制する蝉。
三者、身動きせずどれくらい時間がたったのか…
もう知らなかった事にしちゃえ!
放置して別室に逃げよう!
旦那の帰宅を待つしかないよ!
何度もそんな言葉が脳裏をかすめましたが、今は居場所が分かっているから逃げられるけど、もし万が一にもここで見失ったら???
もう明日からこの家で暮らせない…!!!
放置するには奴の存在感が大き過ぎました。
心を無にし、戦闘準備をする母ちゃん。
ちょろちょろと不安げに見守る息子。
じっと様子を伺う蝉。
母ちゃん、内心は気が動転したまま、空の牛乳パックを握りしめ、にじりにじり詰め寄ります。
牛乳パックの口を全開にしてギリギリ入る大物です…
躊躇うと死ぬぞ!と己に言い聞かせ、
息を殺して飛びかかりました!!!
バチバチバチバチ!!
バチバチバチバチッ!!!
牛乳パックの中で体当たりで暴れる蝉の感触に思わず仰け反り手を離しそうになりましたが、すんでのところで堪えました。
このままグ〜ッと牛乳パックを潰すと、飲み口の折れ目に沿ってパックが潰れ、【封神完了】という手はずだったのですが、予想よりも大物だった為、牛乳パックの口を全開にした時に、ちょっと外側に膨らまし過ぎたようで…
…潰れない(^q^)
というか、微妙に片側だけ潰れて、時折、隙間から奴の一部がこんにちはしてる…!!
…ヤヴァイ!(^q^)
ババババッチン バッチン!(蝉の暴れる音)
ひぃいいぃい〜〜〜!?( ;∀;)
どどどどどどうしよ!?
錯乱する母ちゃん。
ふと目が合う息子たん。
「ティッシュ!!!!」
もう、神頼みのつもりで叫びました。
だって、ティッシュなんて教えた事ないし。
「わかる??ティッシュだよ!!
お鼻チーンするヤツ!!
ほら!?あそこ!テーブルの上!!見て!!!
違う!!
あっち!!!
そう!!!ティッシュ!!!
ほら!いつも、一枚だけだよっていうヤツ!!チーンのヤツ!!!」
すると息子たん、ニヤリと笑うと、さささっとテーブル向かいティッシュを持って、「ど〜〜じょ〜〜〜❤️」と差し出すではありませんか!?
天才か!?
可愛い!!!!!
しかし、届かない!!!!!
母ちゃんは動けないんだよ〜〜!!
「こっち!持ってきて!!
おねがい!!
ほら、『ちょ〜〜〜〜〜〜だいっ❤️』
ねっ!?お願いだから!ね??
『いい子ね〜〜〜すご〜い❤️』
ほら、こっち持ってきて!!?
なんでもするから〜〜〜〜〜〜!!(´༎ຶོρ༎ຶོ`)」
あらん限り煽てて褒めて、なんとかティッシュを受け取った後は隙間にティッシュ何重にも詰めて口を塞ぎ、なんとか封神…
ベランダに出て、窓をきっちり締めてから、魂魄を解放しました…
もう二度と来ないでちょ…
此度MVP❤️に
心から感謝を。。。
って原因つくったのお前じゃねーか!!!∑(゚Д゚)
海苔だけ食ってんじゃねーよ!!!∑(゚Д゚)
ご飯も食べて下さい!!!